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事例紹介

絵本の魅力をビジネスの切り口で語る。「伝えたいこと」を最大限に引き出す広告制作のアプローチ

絵本の魅力をビジネスの切り口で語る。「伝えたいこと」を最大限に引き出す広告制作のアプローチ絵本の魅力をビジネスの切り口で語る。「伝えたいこと」を最大限に引き出す広告制作のアプローチ
  • 記事広告
 「東洋経済オンライン」は、クオリティにこだわった記事広告を通して企業のメッセージを効果的にターゲットに届けてきました。反響を呼べる秘訣は、企画・制作段階における徹底的な読者目線と、クライアントの想いを最大限に引き出す工夫にあります。
今回は、丸善ジュンク堂書店様が展開する絵本の世界をモチーフにしたグッズの企画・販売を行う店舗「EHONS(エホンズ)」の記事広告制作を掘り下げます。一見するとビジネスメディアと距離があるテーマですが、結果的に反響が大きかったとか。担当制作ディレクターDにその戦略とこだわりを聞きました。

チーム力がカギ。読者の心に響くコンテンツ企画の立て方

――まずは、「EHONS」の記事広告を展開することになった経緯について教えてください。

 きっかけは、丸善ジュンク堂書店様から当社に「丸善 丸の内本店にオープンした『EHONS』の認知度を高めたい」という相談があったことです。
 丸善ジュンク堂書店様は、EHONSを大型商業施設に出店できるように、認知度を高めて誘致を受けやすくしたいとお考えでした。そこで、広範なリーチを持つ「東洋経済オンライン」を活用したいという意図をお持ちでした。

――どのように企画を立案していったのでしょうか?

 お客様にご提案する記事広告の企画は、営業や私のような制作ディレクターが様々なアイデアを出し合い、お客様のご要望もお伺いしながら提案していきます。「東洋経済オンライン」の編集記事を好むビジネスパーソンに好まれる構成にすることが基本です。今回は少し変わった企画となりました。
 

制作ディレクターD    

もともとのきっかけは「相談チャット」でした。私が所属するビジネスプロモーション局では、Google Chatを活用してコミュニケーションを行っているのですが、その中に部署の垣根を超え自由にアイデアを出し合うチャットルームがあります。私たちには営業部門だけでなく制作部門も初期段階からアイデアを出し合うカルチャーがあるのですが、今回はそのチャット上でメンバーから色々なアイデアが出ました。
 著名な絵本作家へのインタビューや、EHONSを舞台にしたショートストーリーを作るといったアイデアもありました。色々ある中で私たち自身も一番良いと納得し、最終的に採用いただけた企画が、「EHONSの店舗に訪問するレポート形式」の記事広告に仕上げるというものでした。

ーーどのような点が良いと思われたのですか?

 丸善ジュンク堂書店様がEHONSの魅力をしっかり伝えたいというニーズを持っていたため、導入部分は実際にEHONSを訪れ、その場の雰囲気や商品を読者に伝える「レポート形式」が最適だと判断しました。レポート形式であれば、実際の店舗の雰囲気や商品ラインナップを読者にリアルに伝えることができ、EHONSが持つ独自の魅力を正確に訴求できます。絵本市場の成長やビジネスチャンスといった視点を盛り込むことで、読者の関心を惹きつけ、記事広告としての効果を高められると考えました

読者を惹きつける構成の工夫とストーリーテリングを重視

ーー実際にEHONSを訪れてみて、どのような印象を受けましたか?

 とても魅力的な空間でした。絵本関連グッズが所狭しと並んでおり、大人も子どもも楽しめると感じました。EHONSには絵本だけでなく、ぬいぐるみや食器、文房具など、様々なグッズが並んでいます。とてもワクワクしましたし、来店客の皆さんもコーナー全体をじっくり見ている印象でした。絵本を選ぶ楽しさに加えて、絵本の世界観を深く体験できるような工夫が凝らされている点が魅力でしたね。
私自身、子育て中ということもあり、絵本にはもともと興味があったのですが、EHONSを訪れて、その多様性や空間のデザインに改めて感動しました。個人的にも、絵本やアイテムを大人買いしてしまったくらいです(笑)。身を持って絵本というコンテンツの強さを実感しましたし、雑貨を買う体験とは少し異なる文化的な経験をしている感覚を持ちました。

ーーそんなEHONSの魅力を効果的に伝えるために、どのような点に注力したのでしょうか?

 記事広告であることを意識しすぎず、「東洋経済オンライン」の読者に興味を持ってもらえるような、質の高いコンテンツを目指しました。具体的には、次の3点に特に注力しました。
一つ目は「広告色を抑え、読み物としての質を高めること」です。もともと東洋経済の広告記事は、広告でありながら編集記事と変わらないテイストで、読者に役立つ情報を提供することを重視しています。とりわけ今回は、より幅広いターゲットにリーチすることが狙いなので、専門的な用語は避け、写真やイラストを効果的に使うことで、視覚的にも理解しやすい記事を目指しました。

二つ目は「数字を効果的に活用すること」です。 EHONSの事業成長を伝えるために、店舗数やオリジナルグッズの割合など、具体的な数字を可能な限り挿入しました。これにより、定性的な情報だけでなく、ビジネスとしての拡大や成長を視覚的に伝えることができます。
例えば、EHONSではオリジナル商品と他社の商品の比率が、3:7から7:3へと逆転しているといった数字です。この変化に関しては、特に数字のインパクトが大きかったため、記事の中でも意識的に盛り込みました。定性的な話に終始しがちな部分に、ビジネスの成長を示す数字を加えることで、説得力を持たせるよう努めました。

三つ目は「『東洋経済オンライン』らしい視点を取り入れること」です。EHONSの売り場レポートを入れると、お出かけ情報のように見えてしまう可能性もあります。だからと言って、EHONSのビジネススキームなどの話から入ってしまうと、リーチできる読者を狭めてしまいます。そのため、まずはレポートを冒頭に配置し、残りを絵本市場の成長性やIPコンテンツとしての可能性など、ビジネス的な視点で丸善 丸の内本店店長、店舗業態開発部副部長のインタビューを盛り込みました。これにより、EHONSのビジネスの側面を訴求しました。


記事広告の冒頭のキャプチャ画像

読者の共感と広告主の要望、どちらも叶える記事づくりがポリシー

――公開後の反響はいかがでしたか?

 想定を上回る反響があり、「東洋経済オンライン」上でのCTR(※)も、ページビュー数も高い結果となりました。また、外部サイトにも取り上げられたことで、さらに注目を集めることができました。このような反響を得られた理由としては、写真のインパクトがあったことが大きいと思います。空間や絵本という具体的な要素があるため、他の無形商品よりもクリックしやすい内容だったのではないかと考えています。また、SNSでの反応も「行ってみたい」という声が多く、記事の内容と場所の魅力がリンクしていたと感じました。

――Dさんが記事広告を制作するにあたって、こだわっている点を教えてください。

 記事広告を作る際に私が特にこだわっているのは、まず「分かりやすさ」です。専門的な用語や複雑な説明をそのまま使うと、読者はすぐに離れてしまいます。特にスマホで記事を読む人が多い今、読みやすさが最優先です。難しい言葉や抽象的な表現を避け、具体的でイメージしやすい内容にすること。その上で写真やビジュアルを駆使して、読者に伝わりやすいものを選ぶのがポイントです。
また、お客様の要望に応えつつも、読者が共感できる内容に仕上げるバランス感覚も大事です。お客様の視点に加え、読者がどう受け取るかを常に考えながら記事を作ることにこだわっています。お客様が伝えたいことを的確に伝えながらも、共感を得られるテーマ選定を心がけることがCTRを上げる鍵だと感じています。現実の課題にフォーカスすることで、読者は「これは自分に関係ある話だ」と思ってくれます。
さらに、お客様と事前にしっかりとコンセンサスを取ることが大事だと思います。原稿を書く前の構成案の段階で「こういう方向で行きたい」としっかり意見を共有し、お客様に理解していただくこと。事前に「この範囲内」という枠の合意がとれていると、私たちはよりクリエイティブに、読者に響く記事を作ることができます。
お客様の意向を反映しつつも、読者が読みやすく、共感できる記事を作る。これが、私が常に心がけているこだわりです。

今回取材対象の記事広告を読む

※広告が表示された回数(インプレッション数)に対して、実際にクリックされた割合を示す指標。広告や記事の効果を測るために非常に重要な指標とされている。