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タイアップ広告効果向上のための
「分析・改善」

タイアップ広告効果向上のための<br>「分析・改善」タイアップ広告効果向上のための<br>「分析・改善」
  • 社員インタビュー
ビジネスプロモーション局メディア制作部では、記事広告の制作以外にも、さまざまな業務を通じて、広告コンテンツの効果向上に取り組んでいます。今回は、記事広告の効果を分析・検証している津田真吾と片岡美佐子に業務内容や今後の展望について話を聞きました。
 

ーーお2人は現在、記事広告コンテンツの効果検証をはじめ、さまざまな分析に取り組まれています。この取り組みは、​​​​どのような目的から始められたのでしょうか?

津田:以前は、パブリッシャーの広告といえば紙の雑誌がメインで「掲載して終わり」というケースが大半でした。デジタル広告がメインの時代になっても、この古い慣習が残り続けているケースは多くあります。適切に広告の効果検証ができているパブリッシャーは、そう多くはないと思います。
そこで私たちは、記事広告読了後のコンバージョンや、ユーザーが広告を閲覧しているときの行動を、ツールを使って効果検証し、さまざまな知見を蓄積することを始めました。記事広告の読了率やリンクのクリック率を向上させることで、お客様によりよいサービスが提供できるのではないかと考えたのです。ただレポートを出して終わりでなく、フィードバック・知見の共有を行うことで、次回ご出稿いただく際の改善や向上につなげたいと考えています。
小社の記事広告の制作チームは、ベテラン・中堅の社員が多く、経験を積んでいるぶん、自分の感覚に頼りがちな傾向があります。感覚はとても重要ですが、なぜそうなったのかを分析し、社内でも知見としてデータ共有することで、部内全体の技術を向上できるのではないかと考えています。

ーー例えばどのような成果が上がりましたか?

片岡:現在は主にリードジェネレーションの案件を中心に分析と改善を行っています。リードジェネレーションとは、ホワイトペーパーをフックにして、主にメールでお客様の営業先となりうるユーザー情報を獲得するメニューです。
具体的には、応募フォームのリッチ化、タイトルや画像の変更、リンク設置数など、さまざまな観点で仮説を立ててテストを行っています。クリック数やクリック率をケースごとに比較して、仮説の正しさや、改善にはどの部分が寄与したかを分析して、次のコンテンツ作りに生かしています。
こうした結果をシートにまとめ積み重ね、客観的に良かった点を分析してメディア制作部のほかのメンバーにも共有しています。感覚に頼らない、データから得ることのできた定量的な成果が表れてきていると感じています。

津田:加えて、数字が語らない定性的な視点も重要だと考えています。クリエ―ティブAとクリエ―ティブBで数字に何らかの差異が生じたとして、なぜそれが生じているのかの原因の分析は、最後は人間の頭で考える必要があります。そこは数多くの記事広告を制作してきた東洋経済ブランドスタジオの制作ディレクターならではの定性的な視点が強みを発揮すると思います。

片岡:そうですね。メディア制作部の制作ディレクターは皆それぞれの知見やノウハウを持っています。しかし私は新卒入社でして、経験に基づく知見がありませんでした。どういった広告が読者に響くのか自信がなく、不安を感じることもありました。ですがデータがあるので、読者の傾向やファクトに基づき、自信を持ってタイトルの提案をしたり、改善点の分析が前よりもしやすくなりました。現在は私はよりお客様に対して説得力を持って説明できていると感じています。


ーー分析に当たって、普段どのようなことを意識されていますか?

片岡:私はもっとスキルや経験を積むことが必要だと感じています。GA(グーグルアナリティクス)で整理した数字を、先輩と一緒に分析し、見るべきポイントを学んだり、視点を広げたりすることもやっています。また、実際の案件をツールで確認して、数値上の感覚を養っています。記事広告、リードジェネレーションのどちらも、クリエーティブのみで結果をコントロールできる範囲には限りがあるので、結果がよくない場合は外的要因を探ることも重要だと思います。季節要因や不可抗力要因を分析し、知識として理解しておくことによって次に起こった場合に対処できるようにしたいと考えています。

津田:市場の分析は大切にしています。例えばSEO(検索エンジン最適化)を分析すれば「現在のユーザーが悩んでいること、解決するために検索すること」が把握でき、コンテンツに反映することもできます。検索ニーズが高いキーワードは、多くの人が知りたがっている情報だといえるので、反響や効果を得られる可能性が高いです。そのような社内外のデータを組み合わせることで、できるだけ高い打率を追求していくことが大切だと感じています。

ーー今後実施したいと考えている事柄はありますか。

片岡:記事広告の読者の反応を向上させるためにも、テキストリンクをどのくらいの数、どの位置に置くことがふさわしいのかをより深く分析したいです。
また、記事広告の誘導枠のCTR(クリック率)も向上させたいです。もちろん、サイト画面での露出量を増やすことも大事ですが、自発的なクリックを促すためには効果的なテキスト・画像の分析を数値として追っていきたいと考えています。

津田:記事広告のクリエイティブは東洋経済オンラインの編集記事と一緒に掲載されるので、記事広告のCTRは魅力的な編集記事の影響も受けますよね。私は、編集記事のCTRについても注目しています。リアルタイムで編集記事のCTRを分析しながら、編集記事風体裁の記事広告の誘導枠を、より効果的な表現へと改善していきたいです。
また、認知科学なども取り入れ、人の反応をトータルに分析・研究していければと考えています。


ーー今後の抱負をお聞かせください。

津田:ユーザーの感性と実際のデータの数値を両立できるようになれたらと考えています。
そして、短期・中期・長期と、目的に沿って分析していくことでお客様にご納得いただきながら、当社制作のコンテンツをお客様の資産としていきたいです。

片岡:「面白い」を数値化するのが究極の目標です。クライアントの皆様のやりたいことを実現させるとともに、読者にも満足していただくために、これからも継続して努力していきます。