お笑い番組「ゴリパラ見聞録」に学ぶ、伝わるコンテンツの作り方

お笑い番組「ゴリパラ見聞録」に学ぶ、伝わるコンテンツの作り方

椿 萌

 こんにちは、ディレクターの椿萌です。突然ですが皆様、お笑い番組「ゴリパラ見聞録」をご存じでしょうか? 北海道が生んだ『水曜どうでしょう』の福岡バージョン、と思っていただければ間違いありません。ゴリけん、パラシュート部隊(斉藤優、矢野ペペ)という福岡の芸人さん3人が、日本全国を旅して視聴者の願いをかなえるという番組で、最近は全国にファンの輪が広がりつつあります。
 ……東洋経済の広告ディレクターである私がなぜこんな話をしているかというと、全国的にはそれほど知られていない芸人さんの道中の様子が(失礼いたしました)、“編集の力“によってたいへんに面白いコンテンツになり、皆の心をつかんでいる! ということに大きな感銘を受けたからです。
 そこで今日は、私が感じた「ゴリパラに学ぶ、おもしろコンテンツの作り方」をいくつかピックアップしてご紹介します。広告、編集、メディアに携わる方に「たしかに~!」と思っていただければ幸いです。

 

1に共感、2に共感

 ゴリパラの3人は皆、芸人として挫折を経験していて(東京進出したけど売れなかったなど)、つらかったことや、悔しかった思いを包み隠さず話します。それぞれのシリアスな思い、むき出しになったリアルな感情が彼らの深みとなり、視聴者の共感を呼び、そして番組のいちばんの魅力となっています。
 これは記事広告の企画でも同じこと。「そうそう!わかる~」「この課題、うちの会社にもあるなあ」という感動こそ、クライアントと読者をぐっと近づけて、記事を読ませるポイントです。キレイすぎるもの、人為的に作られたものは好かれにくい今の時代。とにかく、クライアントと読者をどう近づけられるか、共感を呼べるか、がディレクションのキモだと思います。

 

ギャップは大きく!

 ゴリパラでは、3人とも「芸能人なのにコンプレックスだらけ、お金もない、恐妻家……」といった負のギャップを抱えており、これが面白さを演出する1つの種になっています。
 これは、ベクトルこそ反対なものの、記事広告でもまさに同じ構造。「長い歴史を持つ企業なのに、AIをフル活用して先進的な取り組みをしてる!」「BtoCで有名な企業だけど、最近はB向けの事業を拡大してる」など、それぞれのクライアントにはいろいろな“正のギャップ”が埋もれています。それをどう見つけ出し、わかりやすく記事にして伝えるか、がディレクターの腕の見せどころです。

 

予定調和が「破れた瞬間」に醍醐味がある

 ゴリパラでは毎回さまざまなハプニングが発生。そこで生まれた会話や人との出会いがまた次のシーンにつながっていきます。これは、私たちの「取材におけるポイント」と一緒!
 どんな取材の前にも、質問内容や記事で掘り下げたいポイントを熟考するのがディレクターの本分。しかしいざ取材の場では、意外なエピソードを発掘できたり、考えてもみなかった情報をもらえたりします。予想できなかったそれらの素材こそ、エッジとして立ちやすいもの。予定調和をいかに破るか?が、実は取材のカギなんです。


 もちろん、ゴリパラのようなテレビと、基本的にテキスト+画像で作る東洋経済の記事では、情報の伝え方、伝わり方が全く異なります。が、「人の心に届くコンテンツ」を作る秘訣は、実はメディアの違いを超えるのでは。
 とくに、世の動きに人一倍敏感でなくちゃならない広告ディレクターは、ヒット作から学べることが必ずあると思います。映画もお笑い番組も、広く支持されているものには何かしらコツがありそう。……そんなことを思いながら、毎週お酒を片手にゴリパラを見ています。

 爆笑間違い無しのDVDも、すでに8本出てます。GWにぜひ。


 

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