人が見てる? 記事内容は? 広告の価値を守ります!

人が見てる? 記事内容は? 広告の価値を守ります!

生崎 文彦

「ビューアビリティー計測」基礎のキソ(2)
 東洋経済新報社・デジタルテクノロジー アーキテクトの生崎(いくざき)です。前回の「バナー広告は「見られてナンボ」!?  「ビューアビリティー計測」基礎のキソ(1)」の公開から2カ月近く間が空いてしまいました。今回はバナー広告の価値を守る、「不正トラフィック」「ブランドセーフティー」のお話です。

 弊社サイト「東洋経済オンライン」「会社四季報オンライン」に限らず、世にあるサイトにはさまざまなアクセスがあります。ごく普通のアクセスは、パソコンやスマートフォンのブラウザーで人間が閲覧するものです。その一方、Google検索のように検索結果の材料を収集するため、「クローラー」と呼ぶプログラム(スパイダー、ボット、ロボットともいいます)もサイトにアクセスしています。なかには悪質な業者のプログラムが、自動的にバナー広告のクリックを発生させて不正に収益を得ようとするケースもあります。

 Google検索のクローラーなど、ネットの利便性に貢献しているものは、米国の業界団体Interactive Advertising Bureau (IAB)が「IAB/ABC International Spiders and Bots List」として取りまとめています。「ページビュー」を計測するGoogleアナリティクスのようなサービス、バナー広告を配信するアドサーバーなどは、このようなリストを考慮して、クローラーを排除したページビューやインプレッションをレポートします。

 これだけでは、そのリストにないプログラムや悪質な業者に対応できません。そこでビューアビリティー計測サービスが持つ「不正トラフィック」検出機能の出番です。

 東洋経済新報社が採用するIntegral Ad Science(IAS)では、「Invalid Traffic」機能で不正トラフィックを判定します。次のスクリーンショットが不正トラフィックの数値を実際に表示しているIASの管理画面です。

 

 東洋経済オンラインにおける「Invalid Traffic」は1パーセント台です。この数字が大きいか小さいかは判断が分かれるところですが、全世界での平均値は8パーセント台だそうです。東洋経済オンラインの不正トラフィックは、業界全体でみると比較的低いと言えるかもしれません。
 

(グラフ提供:Integral Ad Science)

 続いて「ブランドセーフティー」。例えば「自動車保険のバナー広告をビールやウイスキーなどアルコール飲料に言及している記事と一緒に掲載してほしくない」「赤ちゃん用品のバナー広告を傷害事件や国内紛争を報じる記事と一緒に掲載してほしくない」という広告主の要望に応えるためのものです。

 IASではコンテンツのリスクを「High」(誰が見てもリスク)、「Medium」(閲覧者によっては問題である可能性)、「Low」(リスクは低い)、「Very Low」(とてもリスクが低い)の4段階で判定でき、具体的には以下の7種類のコンテンツ要素について判定します。

・Adult Brand Safety Risk
ページにアダルトコンテンツが含まれるリスク。
・Alcohol Brand Safety Risk
ページにアルコール関連のコンテンツが含まれるリスク。
・Illegal Download Brand Safety Risk
ページに不正ダウンロード関連のコンテンツが含まれるリスク。
・Drug Brand Safety Risk
ページに違法薬物および薬物使用に関連するコンテンツが含まれるリスク。
・Offensive Language Brand Safety Risk
ページにヘイトスピーチが含まれるリスク。
・Violence Brand Safety Risk
ページに暴力的コンテンツが含まれるリスク。

  IAS担当者の方に以前お聞きしたところ、本文中の単語だけでなく文脈を見たうえでリスク判定している、とのこと。私は具体的な単語をこの目で見ましたが、“とてもここに書けない単語だらけ”で思わずのけ反ったのでした……。

 文字数の関係で最後が駆け足となりましたが、『「ビューアビリティー計測」基礎のキソ』は次回が最終回。最終回は「ビューアブル」「不正トラフィック」「ブランドセーフティー」の3つを、東洋経済オンラインでどのようにバナー配信へ適用し商品化しているか、をご案内します。

 

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