第2回 経済ニュースの報じ方の再発明をした

第2回 経済ニュースの報じ方の再発明をした

コラム編集部

パブリッシャーだから提供できるもの
東洋経済オンラインの圧倒的な強みとは何か

社内のスタッフライターたちがタイムリーに記事を執筆

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――記事のスタイルについてはどのような工夫をされていますか。

 山田 記事のタイトルは、すべて19~20字、1ページに中見出しは1本、写真のサイズもほぼ同じにしています。その理由は、全体として統一した見せ方にするためです。読者にとっては、フォーマットが統一されていることで、一目見ただけで、どこにどんな記事があるのかわかりますし、ジャンル別の記事についても違和感なく読むことができます。
 
 もし記事によってフォーマットに例外をつくってしまうと、そこから例外が増えていき、結果として、全体として読みづらい体裁となってしまう可能性があります。読者も記事の内容に関心があるのであって、余計なことに神経を使いたくないはず。読者ファーストの姿勢を貫きたいと思っています。

――書き手については、いかがですか。

 山田 東洋経済は社内記者を多数抱えており、企業・経済記事についても各業界の担当記者が執筆しています。これはほかの出版社やニュースサイトとは異なった大きな特徴です。いわば、スタッフライターたちが、タイムリーな経済記事は東洋経済オンライン、長編の経済記事などについては週刊東洋経済に書き分けています。出版社でありながら、タイムリーに独自取材記事を内製できるところが、1つの特徴でしょう。

――記事の配信については、新聞社に近い対応ができるということですね。

 山田 私も経験があるのですが、紙しかなかった時代にくやしい思いをしているわけです。新聞は日刊で、こちらは週刊です。書きたいネタがあったとしても、新聞がすでに書いたことを避けながら、いかに違う視点で書くかを心掛けてきました。その意味で、今はオンラインで独自記事を毎日配信できるようになり、新聞社の記事にぶつけることだってできるようになりました。時代は大きく変わったのです。

 

読者ファーストで経済的切り口が持ち味

――政治系の記事なども対応が早いですね。

 山田 記事については、もちろん社内記者だけでなく、フリーランスのジャーナリストの方々にもお願いしています。読者ファーストであるために、知りたいときにお届けできるタイムリーなメディアを目指しています。その意味では、新聞社の場合は、今でも紙がベースとなっているため、ウェブへの対応は二次的な扱いになることが多いようですし、出版社のウェブメディアでは会員制を重視しているところも多い。それに対し、東洋経済オンラインの場合は、会員でなくても無料ですべての記事を読めます。無料で高品質の記事を届けることが、究極の読者本位だと思っているからです。「無料と高品質は両立できない」といった意見が根強くありますが、それはネットの本質をわかっていない見方だと思います。

――その結果として、圧倒的な読者を得たということですね。

 山田 ある出版社の編集者に「東洋経済オンラインは経済ニュースの再発明をしたよね」と言われたことがあります。それは読者ファーストの報じ方を考えた結果、必然的にそうなったのです。これまで経済記事は経営者や企業関係者、または投資家からの視点で書くことが多かったのですが、読者側の視点で書いてみると、異なる風景が見えてきたのです。企業以外のジャンルでも企業分析的な切り口で報じることによって、結果として、新たな視点の経済ニュースを提供できるようになったのだと思います。

 

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