「固定概念」にとらわれず「本質」を見極める~女性誌から経済誌へ、テーマは変わってもぶれない「軸」~

「固定概念」にとらわれず「本質」を見極める~女性誌から経済誌へ、テーマは変わってもぶれない「軸」~

コラム編集部

ビジネスプロモーション局ブランドスタジオメディア事業部に所属している岡部のぞみさんを紹介します。長年、同じ局内にいながら、岡部さんとは今まで仕事でもプライベートでもなかなか関わりがなく、経歴も人柄もほぼ知らない状態でインタビューに臨みました。
やや緊張しながらスタートしましたが、1時間にわたりお話を伺い、岡部さんの根っこにある本質(考え)と魅力的な人柄を知ることができて、とても有意義な時間となりました。

 
―今までの経歴を教えてください。

東洋経済新報社は4社目です。1社目は、新卒で出版社に入社して、最初は女性週刊誌の芸能グラビア班に配属されました。配属1日目で、好きだったドラマ「相棒」の舞台あいさつの取材に行けたことをすごく覚えています。また、皇室の取材に関わったことも印象に残っています。その後、3~4年ほど、40代をターゲットにした女性月刊誌の編集に携わっていました。

2社目も出版社で、同じく女性月刊誌の創刊に携わり、編集の仕事をしていました。実は、1社目のときにお世話になった人が独立し、誘われる形で入社したんです。美容やファッションに加え、ライフスタイルなどの分野やコミュニティーの運営など幅広く担当し、面白い経験ができました。さらにはいろいろな人と出会え、憧れの人への取材が実現したこともいい思い出です。

―月刊誌・週刊誌の編集は、世間のイメージだとすごく忙しそうですが、実際はどうですか?

実際、忙しいです。体感的には月刊のほうが大変でした。週刊誌は入稿に向けて編集部全員で頑張るという感じでしたが、月刊誌は自分の担当ページによって締め切りが調整できたこともあり、孤独な作業といった印象でした。女性誌の編集をやっていた20代は仕事関係の記憶しかなく、プライベートでの記憶がほとんどありません(笑)。


―3社目はどんな仕事をされていたのでしょうか?

3社目はIT系ベンチャー企業でした。当時はまだ設立したばかりで、社員は10人ほど。「動画Webマガジンを立ち上げたいから編集長として来てほしい」と友人に誘われて入社しました。ちょうど1社目、2社目とお世話になった上司が辞めるタイミングだったので、私も新たな場所で働こうと思い転職しました。とはいえ、新しく立ち上げる動画Webマガジンは、テーマが「旅」ということしか決まっていなかったため、すべてが手探り状態。内容・構成はもちろんのこと、マガジンのタイトル決めまで、試行錯誤しながら新規メディアをつくり上げました。これも、面白い経験でした。

―そして4社目で東洋経済新報社に入社、ということですが、今までの出版社では女性の「ファッション」「美容」「ライフスタイル」をターゲットにしていたのが、がらりと変わって「経済」をテーマにした出版社を選んだ理由は何ですか?

いろいろなタイミングが重なった、というのが理由ですね。当時、信憑性に問題のあるキュレーションメディアの記事がSEO(検索エンジン最適化)で上位にきてしまうことが世間的に問題となって、Webメディアのつくり方が見直されていた時期だったんです。一方で、自分自身もIT企業でメディアをつくり続ける大変さを痛感していました。そんな時、たまたま目にしたのが、東洋経済オンライン月間1億PV(ページビュー)達成の記事です。老舗出版社が本質にこだわった記事をアップして、さらにPV数も稼いでいる。「質」と「数」を両立させているということに、とても興味を持ちました。そこに、タイミングよく東洋経済新報社が中途採用の募集をしているのを発見。じゃあ応募してみようと思って、とんとん拍子で採用試験を通過し、入社となりました。

―扱うテーマが「経済」になって、ギャップはありましたか?

最初はありました。経済用語をはじめ専門用語にはあまり詳しくなく、当初は少し苦労しました。ですが、東洋経済オンラインがもともと好きだったのと、わからないものを調べることは苦にならない性格だったので、大変だったという感覚はありません。自分なりに勉強をしながら、最初の半年間で徐々に慣れていきました。また、今まで限られた世界(ファッションや美容がメインの女性誌)に長くいたので、違うジャンルに飛び込むことは、新しいことを吸収できるチャンスだと、前向きに捉えていました。
 



―岡部さんが所属しているメディア事業部では、主に「週刊東洋経済」や「東洋経済オンライン」に掲載する広告を制作しており、その広告の種類は、記事広告、動画広告、メール広告など多岐にわたっています。実際に岡部さんがされている仕事について聞かせてください。

営業部が受注した案件(広告出稿が決まった案件)に対して、どれだけいい広告(アウトプット)を作れるかということが、今の仕事の重要なところです。また、東洋経済オンラインや週刊東洋経済に掲載されるからには、編集記事と遜色ない高いクオリティーが求められます。読者目線で面白い記事に仕上げつつ、クライアント(広告主)の要望もしっかりと反映させなければなりません。まずは、クライアントが「何を伝えたいのか」をヒアリングし、そして「現状、何が伝わっていないのか」を読者目線で考えます。それを踏まえ、どういう形で発信すれば魅力的に伝わるのかを考え、構成案を提示。構成案を基に取材をし、記事広告を作ります。表現方法は文字や写真、動画とさまざまありますが、クライアントが認知してほしいことをどうやって面白く東洋経済の読者に伝えるかを一貫して考えています。

―印象に残っている、もしくは苦労した案件はありますか?

入社して半年後、週刊東洋経済に挟みこむブック・イン・ブックを連続して2案件制作したときは、年末年始を挟む繁忙期だったこともあり大変でした。ちょうど、東洋経済オンラインに掲載する案件や出張取材も重なっていたこともあり、物理的にもパンクしそうでした。出張先の雪深い山奥のバスの中で、必死でPCを開いて作業したことも。当時は、くる仕事をすべて受けていた部分があり、キャパシティーオーバーになるときがありましたが、今は社内の仕組みが整ったことや、自分の得意・不得意もわかってきたので、ここ2、3年でうまく仕事を進められるようになってきました。

―これから、挑戦したいことはありますか?

仕事の内容としては、引き続きメディアミックスや、新しい表現方法に楽しみながら挑戦していきたいなと、もちろん思っています。

もう一方で、ちょっと壮大な話になってしまい、恥ずかしいところもあるのですが……。東洋経済新報社では女性社員の比率も高くなっているので、もう少し女性や若い人たちがキャリアプランを立てやすい職場にしていきたいなと思っています。そのために、下の世代から生まれる新しい感性にきちんとスポットを当てて、サポートできる先輩になっていきたいです。
職場にいろいろな属性やバックグラウンドの人がいて、役割や年齢、性別に関係なく尊重し合い、活躍できる「ダイバーシティー」が、当たり前のようにあるのが理想です。新しいことに挑戦するときには正解はないはずなので、変にブレーキをかけてしまうことはせず、チャレンジできる土壌をつくっていきたいと思っています。

―最後の質問になりますが、仕事をするうえで、岡部さんが大切にしていることは
ありますか?

既存の先入観や固定概念にとらわれたくないというのが仕事の軸としてあります。そういう考えが根本にあるので、さっきの話のように年齢や性別・立場など関係なく、それぞれの長所を生かし合って活躍できる職場へ変えていきたいと思っているのかな、と。常識や慣習・立場にとらわれず、物事の本質を見極める、ということを大切にしてこれからも仕事をしていきたいと思っています。

編集後記
じっくり1時間にわたりお話を伺い、柔らかい雰囲気の岡部さんの中にある熱い「芯」に触れることができ、とても刺激を受けました。とくに印象に残ったのは、働くうえで大切にしているのが「常識や慣習・立場にとらわれず、物事の本質を見極める」ということでした。働く場所や扱うテーマが変化しても、確固たる軸を持ち、それに基づいて行動している姿は見習わなくてはと、私自身痛感しました。(赤尾万里)

 

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