「できないこと」にどう向き合うかが仕事の分かれ道

「できないこと」にどう向き合うかが仕事の分かれ道

コラム編集部

中途採用で東洋経済新報社へ入社、ビジネスプロモーション局ブランドスタジオ・セミナー事業部で8年目を迎える赤尾万里さん。一見クールに見えて、話すととっても物腰柔らか&意外と話が止まらない……。そんな彼女に、前職でのご経験や最近多忙(?)な日々の仕事について、洗いざらい語っていただきました。

——赤尾さんの前職は、小学生を対象にした中学受験の大手の塾と聞きました。塾講師をされていたんですか?

よく聞かれますが、講師ではなくて(笑)。私は事務方で、親御さんの受験相談に乗ったり、子どもの学習状況をチェックしてより効果的な勉強方法を提示していました。あとは、体験学習や無料テストなどのイベントを仕掛けて、新規塾生獲得の営業をしたり。教室全体の運営もしないといけないので、事務作業や経費精算など、できることはすべてこなしていました。

——子どもの勉強方法を考えるというのは、どういうふうに?

宿題が必ず出るので、提出された物をチェックして、そこから見えてきた課題を個別に生徒を呼んで伝えて、一緒に勉強しやすい方法を考えたりしていました。
塾にいる時はできるけど、家に帰って大人がいなかったら、どうしても気が抜けてしまって、うまく取り組めなかったりする子もいます。
例えば共働きのご家庭だったら、どういう復習方法がいいかを考えて、おうちの方にお子さんへの声かけの仕方までご提案したりしていました

——いわゆる顧客に対して、とても親身に寄り添われてたんですね。

親身に対応しないと、結果はなかなか表れないですし、満足度は向上しないですよね。成績は上がらないし、子どもを見てもらえているという安心感がなければ、退塾につながってしまいます。

——前職のお話が長くなりましたが、東洋経済ブランドスタジオへはどういった経緯で? 

もともと本が大好きで、出版社で仕事をしてみたかったというのが大きいですね。前職でイベントの企画もしていたので、セミナー事業部ならその経験が生かせるだろうと思って入社しました。
入社してギャップを感じたのは、BtoBとBtoCでの顧客対応の違いです。
BtoBは対企業のビジネスなので、できることとできないことの線引きがはっきりしているなと感じました。
とはいえ、セミナーの参加者は個人で来ていらっしゃるので、BtoCのサービスに近い対応が求められる点では、前職の経験が生きていると感じます。


——参加者の方への対応で、具体的に意識していることはありますか?

どうしてもできないことを言われたときに、「こういう理由でできません」と、根拠を示しながら丁寧に説明することを心がけています。できることに対応するのは当たり前ですが、できないことにどう対応するかで、その人や会社の印象が決まるような気がして。要は一人一人に向き合い、誠実に対応することですね。

——誠実な対応……! わが身を省みるところが多いです。
最近はオンラインセミナーの受注も増えて、お忙しそうですね。


コロナ禍の影響もあり、どんどん増えています。発注いただけるのは本当に喜ばしいことなのですが、オンラインセミナーならではの対応が求められるので忙しく、うれし泣きといった状況です(笑)。

——具体的には、何がお忙しいのですか?

オンラインセミナーだと、ログインIDやパスワードを入力して視聴するという一連の流れを、お客様側でやってもらわなければなりません。ログインできない、パスワードがわからないなど、リアルではなかったお問い合わせが増えています。
配信する動画プラットフォームが変わると、それによって案内の仕方も変わるので、今は都度起こりそうなトラブルを想定し、こういうことが起きたらこう対応するといったマニュアルを作成しています。

——どんなお問い合わせがくるかわからないから、想像力が必要ですね。

そうですね。最悪の事態までしっかり想定し、動けるようにしていかなければいけないと思っています。
クライアントに対しても、視聴者のリストや視聴後のアンケート結果をいつまでにお渡しするかなど、細かいところまで決めています。

——それだけお忙しい中で、赤尾さんのモチベーションの源はどこからきているんでしょうか?

やっぱり、セミナーを開催して来場してくださった方が、クライアントのサービスを実際に導入してくれたという話を聞いたときは、嬉しいですね。
自分の仕事がそういうふうにつながっていくのを知ると、モチベーションになります。
 

——最近は、新しく発足したサイト「東洋経済education×ICT」の立ち上げにも携わられているとか。

はい、今年の7月からローンチして、すでに公開しているサイトになりますが、前職の経験を生かしてターゲット選定に携わりました。
教育サイトって、保護者向けのものはたくさんある一方で、企業とか学校向けのものってあまり目立たないですよね。
東洋経済新報社は企業や自治体のデータをたくさん持っているので、「企業・自治体×教育」の組み合わせで内容の差別化を図れたらいいなと思っています。

——具体的にはどんなふうに内容の差別化を?

例えば、記事の内容は、「GIGAスクール構想」「新学習指導要領」など、保護者だけでなく教育関係者にも関わるものを多く配信するようにしています。ほかにも、企業向けであれば、独自の調査データから読み取れる「教育現場ICT化への課題」を発信し、その解決に民間企業が提供するソリューションが求められているといったメッセージを込めるようにしています。

——教育現場と企業の架け橋のようなイメージですね。

まさにそのとおりです。今回は自治体関係が加盟する団体にも告知のご協力をいただいており、より多くの教育関係者・企業の方々にこのサイトを見ていただくことで、ICTの有効活用、ひいてはより効果的な子どもの教育を推進するお手伝いができればいいなと思っています

——そろそろ締めくくりを……読者へのメッセージをお願いいたします。

ここで働き始める前までは、経済誌って株価がどうとか、そういう話ばかりだと思っていました(笑)。でも経済と社会って密接に結び付いているから、結構、社会的なことも取り上げているんですよね。
そういった意味で、自分の興味は、東洋経済新報社に入社して広がったと思います。
「東洋経済education×ICT」ではサイトの告知も担当させてもらい、ちょうどメルマガの原稿を自分で執筆しているところです。今までは、自分で文章を書いて発信するという経験をあまりしてこなかったので、なかなかいい言葉が思いつかなくて苦戦しています。とはいえ、せっかくのメディアで働くという経験ですから、今の環境を生かしながら、もっと発信する力も磨いていきたいですね。
 

【編集後記】
赤尾さんは、一見クールに見えて、メールなどでこまやかなフォローをしてくださる仕事熱心な方。今回取材してみて、その熱心さは前職の時から一貫されている「誠実さ」「丁寧さ」に由来しているということがわかりました。とくに印象に残ったのは、「対応できないことこそ、丁寧に説明する」ということ。同じブランドスタジオのメンバーとして、私も「誠実・丁寧」な姿を見習い、これからも精進していきたいです!(吉田明日香)
 

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