メディアが出す記事広告のアクセスレポート問題

メディアが出す記事広告のアクセスレポート問題

尾登 雄平

 東洋経済新報社のプランナー尾登(おとう)です。今回は私が以前から考えている課題について書いていきます。それは「メディアにおけるアクセスレポート問題」です。

メディアのレポートは広告主様の要望に応えられていないのでは

 東洋経済オンラインでは、記事広告をご出稿いただいた広告主様にはアクセスレポートをご提出しています。おおよそメインとなるのは、ページビュー数、誘導枠のクリック数、外部リンクのクリック数。読者にどれくらい記事広告を閲読されたかが主となっています。このようなレポートは非常にベーシックで、どのメディアもあまり変わらないのではないかと思います。ただ、さまざまなツールを駆使して日々いろいろデータや指標を見ながらマーケティングに取り組んでいらっしゃる広告主様にとって、実はこれらのレポートは満足いくものではないのではないか、と私は考えています。

 マーケティング活動はさまざまなチャネルを用いて展開されます。テレビCMへの出稿。インターネットの動画広告や運用型広告。SNSを使ったリーチとエンゲージメント、来店集客の獲得。戦略PRを用いた露出の獲得。店頭イベントや街頭サンプリング。デジタルサイネージにもニーズが増えていますし、AR・VR広告やゲーム内広告など新しい広告に取り組まれる企業もいらっしゃると思います。多様なチャネルと指標が入り乱れて整理が難しいため、大量の指標を統合して評価しようという傾向がBIツールの流行につながっていると思うのですが、そもそもメディアの出すレポートは、「比較検討の土俵」に乗せることすら危ういのではないかと思います。

 

パブリッシャーのレポートの問題点

 大きな問題の1つは、メディアが「広告掲載したことによって、どんな結果/効果が得られたか」を把握できていないことにあります。ページビュー数も大事な指標ではありますが、全体像を把握するには、読者はどの程度しっかり記事広告を読んだか、どのような属性の人が来訪したか、どのような感想を持ったか、なども調べる必要があります。そうして初めて、当初の狙いどおりのターゲットに当たったか、コンテクストは正しく理解されたか、次に記事広告を出稿する場合はどのように改善していくべきかがわかるようになります。

 一方で広告主様の側でも、どのようにメディアの記事広告をマーケティングの中で活用していくべきか、判断しかねている部分も多いのではないかと思います。単純に露出やクリックを稼ぎたいのであれば運用型広告で十分だし、ブランディングであれば動画広告のほうが効果的です。数字だけ見ていたら、記事広告はどうしても効率が悪いように思えてしまいます。しかし、マーケティング課題の中で、どのような課題を解決すべきか、明確に狙いを定めて記事広告を作り、その指標で振り返りも行えば、「世間的な認知が高まる」といったあいまいな評価だけでなく、露出・ブランディング・エンゲージメント・誘導などのさまざまな指標で狙った効果を上げることが可能になります。われわれメディアの側も、記事広告を出稿することでどのようなマーケティング効果があるか、レポートを通じてお伝えすることに加えて、広告主様のマーケティング課題からいろんな組み方をご提案できるようにしなくてはなりません。

 

コンテンツとレポートの二人三脚に取り組む

 東洋経済オンラインではこのような課題感を受けて、長期で記事広告をご依頼いただいている広告主様に限り、通常のレポート以外にも特別な掲載レポートをご提出するスキームが組まれています。直接広告主様と議論させていただき、お持ちのマーケティング課題をお伺いし、どのようなターゲットに向けたコンテクストの記事広告を作り、どのように集客を図れば狙いどおりにいくかご提案と、その狙いに基づいた振り返りレポートをご提出しています。

 主に次の記事広告はどのような改善をすべきか、という次のアクションプランをご提案していますが、場合によっては東洋経済オンライン内の数字だけでなく、広告主様が展開する他の施策と連動したレポートについてもまとめさせていただく場合もあります。

 いずれにしても、「広告を出して終わり」のメディアではなく、どのようにマーケティング課題を解決していくか、そうした課題解決に共に取り組むメディアとして東洋経済オンラインをご検討いただけるように努力してまいります。


 

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