1895年創業の東洋経済新報社は、2025年11月に130周年を迎えました。周年を記念して2026年3月12日(木)・13日(金)の2日間にわたり、TODAホール&カンファレンス東京にて「みらい経済会議~ビジネスリーダーの羅針盤~」を開催しました。
本記事では、多角的な視点から未来のビジネスを見据えたセッションを実施した、1日目の様子をご紹介します。
本記事では、多角的な視点から未来のビジネスを見据えたセッションを実施した、1日目の様子をご紹介します。
基調講演:激動のグローバル潮流と日本企業の生き残り策とは?
初日の基調講演では、「【グローバル・アイ】激動の変化の中にある日本・グローバルの潮流について」をテーマに、溜池通信代表の吉崎達彦氏、共同通信社客員論説委員の会田弘継氏、モデレーターの西村豪太(東洋経済新報社)が登壇しました。 予測不能なトランプ政権の行動や米中の分断など、激動の地政学リスクの中で日本企業はどう生き残るべきかが議論されました。吉崎氏は「『安保脳』で身動きが取れなくなるのではなく、『経済脳』でアニマルスピリットを持ち、したたかに両国とビジネスを続ける気楽さも必要だ」と指摘しました。一方で会田氏は「経済界が自社の利益や株価だけを追うのではなく、かつての経済人のように国家観を持ち、世界で起きている事象を大局的に判断する知性を磨くべきだ」と強調しました。
ビジネス現場における「しぶとさ」と、経営層に求められる「大局的な視座」の両輪が、激変する世界を日本企業が生き抜くカギになることが示されました。

ビジネス現場における「しぶとさ」と、経営層に求められる「大局的な視座」の両輪が、激変する世界を日本企業が生き抜くカギになることが示されました。

人生とビジネスの調和:人的資本経営、マルチ世代の活用、ウェルビーイング
続いて、「人生とビジネスの調和」をテーマとした講演を実施。これからの組織づくりや人材マネジメントについて3つのセッションが行われました。
一橋大学名誉教授の伊藤邦雄氏は「人的資本経営の本質とは?企業に求められる姿勢と課題」と題し、社員がキャリアを自ら選択できる「越境」を促進することの重要性を語りました。また「エンゲージメント調査だけでなく、ウェルビーイングの実感という軸を設け、両方を高いレベルで調和させることが不可欠だ」と、戦略的なウェルビーイングの組み込みを提唱しました。

続いて「〇〇世代の人材活用ポートフォリオ:シニア世代のキャリア活用、次代を担うZ世代の育成」のセッションでは、原田曜平氏(マーケティングアナリスト)と原田悦子氏(筑波大学名誉教授)、モデレーターの堀越千代(東洋経済新報社)が登壇。まったく異なる特性を持つZ世代とシニア世代を融合させるカギは、現場のマネジメントを担う40~50代の中間層にあると指摘し、お互いを理解し合える心理的安全性の高い職場文化をつくることの重要性が語られました。

さらにYeeY代表取締役の島田由香氏は「最高のチーム・組織を形成するための『ウェルビーイング』」について講演しました。最高のチームの土台となる心理的安全性を築くためには、「む・き・つ(向く・聴く・伝える)」という真のコミュニケーションが重要と説明しました。「ウェルビーイングはスキルであり、まずは自分自身のウェルビーイングに責任を持つことが大切だ」と強調し、戦略的な越境体験が組織のパフォーマンス向上につながると述べました。

一橋大学名誉教授の伊藤邦雄氏は「人的資本経営の本質とは?企業に求められる姿勢と課題」と題し、社員がキャリアを自ら選択できる「越境」を促進することの重要性を語りました。また「エンゲージメント調査だけでなく、ウェルビーイングの実感という軸を設け、両方を高いレベルで調和させることが不可欠だ」と、戦略的なウェルビーイングの組み込みを提唱しました。

続いて「〇〇世代の人材活用ポートフォリオ:シニア世代のキャリア活用、次代を担うZ世代の育成」のセッションでは、原田曜平氏(マーケティングアナリスト)と原田悦子氏(筑波大学名誉教授)、モデレーターの堀越千代(東洋経済新報社)が登壇。まったく異なる特性を持つZ世代とシニア世代を融合させるカギは、現場のマネジメントを担う40~50代の中間層にあると指摘し、お互いを理解し合える心理的安全性の高い職場文化をつくることの重要性が語られました。

さらにYeeY代表取締役の島田由香氏は「最高のチーム・組織を形成するための『ウェルビーイング』」について講演しました。最高のチームの土台となる心理的安全性を築くためには、「む・き・つ(向く・聴く・伝える)」という真のコミュニケーションが重要と説明しました。「ウェルビーイングはスキルであり、まずは自分自身のウェルビーイングに責任を持つことが大切だ」と強調し、戦略的な越境体験が組織のパフォーマンス向上につながると述べました。

進化する技巧の未来:生成AIがもたらす「経営OS」の更新とサイバー防衛
並行して、別ホールにて「進化する技巧の未来」と題し、AI活用やサイバーセキュリティに関する実践的な議論が交わされました。
「生成AI時代、経営判断はどこまで変わるのか ― 競争力を分ける、見えない差。」と題したセッションにて、日本ディープラーニング協会の岡田隆太朗氏は、「AIを使わないことこそが最大のリスク」と警鐘を鳴らし、これからの経営会議は「AIが導き出す多面的な情報を比較検討し、たくさんの仮説の中からどれにするか決める場に変わる」と説明。意思決定の速度と質の差が企業間の決定的な格差につながるとして、組織全体でAIを前提とした「経営OSの更新」を呼びかけました。

これに続き、日清食品ホールディングスの成田敏博氏は、「生成AIを取り入れた日清食品グループの『デジタル武装』戦略」と題し、自社の「デジタル武装」戦略を紹介。現場の業務にAIを組み込むための「プロンプトテンプレート」の共有や、業務データを一元化する「全社統合データベース」の構築など、自律的にAIを活用する具体的な取り組みが共有されました。

また、「“能動的サイバー防御法”本格運用を前に考えるサイバーセキュリティ最前線」のセッションでは、徳丸浩氏(イー・ガーディアングループ)と辻伸弘氏(SBテクノロジー)が登壇。「能動的サイバー防御法」の本格運用を前に、AIを用いたサプライチェーン攻撃やランサムウェアの小粒化が進む現状が解説され、「最先端の事象だけを追うのではなく、まずはパスワード管理やセグメンテーションなど基本的なセキュリティの地固めを確実に行うことが最重要だ」と訴えました。

「生成AI時代、経営判断はどこまで変わるのか ― 競争力を分ける、見えない差。」と題したセッションにて、日本ディープラーニング協会の岡田隆太朗氏は、「AIを使わないことこそが最大のリスク」と警鐘を鳴らし、これからの経営会議は「AIが導き出す多面的な情報を比較検討し、たくさんの仮説の中からどれにするか決める場に変わる」と説明。意思決定の速度と質の差が企業間の決定的な格差につながるとして、組織全体でAIを前提とした「経営OSの更新」を呼びかけました。

これに続き、日清食品ホールディングスの成田敏博氏は、「生成AIを取り入れた日清食品グループの『デジタル武装』戦略」と題し、自社の「デジタル武装」戦略を紹介。現場の業務にAIを組み込むための「プロンプトテンプレート」の共有や、業務データを一元化する「全社統合データベース」の構築など、自律的にAIを活用する具体的な取り組みが共有されました。

また、「“能動的サイバー防御法”本格運用を前に考えるサイバーセキュリティ最前線」のセッションでは、徳丸浩氏(イー・ガーディアングループ)と辻伸弘氏(SBテクノロジー)が登壇。「能動的サイバー防御法」の本格運用を前に、AIを用いたサプライチェーン攻撃やランサムウェアの小粒化が進む現状が解説され、「最先端の事象だけを追うのではなく、まずはパスワード管理やセグメンテーションなど基本的なセキュリティの地固めを確実に行うことが最重要だ」と訴えました。

特別講演:生成AI定着時代に企業が必要な視点とは?
1日目の最後の特別講演では「【経済を見る眼】生成AI定着時代に企業が必要な視点とは? 創造できる新しい企業価値を考える」をテーマに、入山章栄氏(早稲田大学大学院教授)と上野山勝也氏(PKSHA Technology代表取締役)が対談し、モデレーターとして野村明弘(東洋経済)が登壇しました。これからの時代はAIとハードテックの「すり合わせ」が重要であり、日本の製造業の強みが大いに発揮されると両氏は語りました。AIがパターン認識や推論を代替する中で、「人間に残される最大の役割は価値判断になる」とし、大規模な人材の変容(メタモルフォーゼ)の必要性を強調して1日目の講演を締めくくりました。


すべてのセッションが終了した後は、参加者同士のネットワーキングパーティーを実施。ビジネスの未来について関心を持つ参加者同士、軽食と飲み物を手に語らい、人脈と見識を広げる貴重な時間となりました。


おわりに
これまでの130年間、東洋経済新報社は時代の変化に対応しながら進化と成長を遂げてきました。
次の100年に向けて、企業が持続的に成長するためには、大局的な視座と多様な人材の活躍、そしてAIをはじめとするテクノロジーを基盤とした新しいビジネス価値の創造が不可欠です。
東洋経済新報社は、これからも良質な経済情報を提供し、皆様とともに新しい未来を築き上げていくべく力を尽くしてまいります。
Day2の記事はこちら(近日公開)
次の100年に向けて、企業が持続的に成長するためには、大局的な視座と多様な人材の活躍、そしてAIをはじめとするテクノロジーを基盤とした新しいビジネス価値の創造が不可欠です。
東洋経済新報社は、これからも良質な経済情報を提供し、皆様とともに新しい未来を築き上げていくべく力を尽くしてまいります。
Day2の記事はこちら(近日公開)




